関根ウィメンズクリニック

日本人女性の平均寿命は86歳と世界一の長寿国となり、長い人生をどう健康に楽しく過ごすかが、重要になってきています。
一方、10代での性感染症も爆発的に増加しつつあり、思春期から老年期までのトータルヘルスケアを担う、女性の身近な「かかりつけ医」として、お役に立てれば幸いと思います。

医療連携施設
がん研有明病院
日本大学医学部附属板橋病院
聖路加国際病院
練馬総合病院
板橋中央総合病院
東京大学医学部附属病院
帝京大学医学部附属病院
順天堂大学医学部附属練馬病院
順天堂大学医学部附属順天堂医院
河北総合病院
練馬光が丘病院
国立埼玉病院
慶応義塾大学病院
東京慈恵会医科大学附属病院
東京医科大学病院
都立豊島病院

日本産科婦人科学会

婦人科一般外来

おりものの増加、下腹痛、腰痛、頻尿、子宮下垂感、性器出血、月経不順、月経困難症、無月経などの症状があったり、性病が心配といった悩みなど、なにか体調に気がかりなことがありましたら、ぜひ婦人科を受診しましょう。また、インフルエンザワクチン、帯状疱疹ワクチン(不活化ワクチンのシングリックス)、MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)などについてもご相談ください。心配ごとのない、健康で笑顔のある日々を過ごすために……。

子宮がんの検査

子宮がんは、早い時期に見つけて、早期に治療をすればほぼ完治することができます。
子宮頸がん検診の受診率は、欧米諸国は60~80%であるのに対し、日本では25~30%にとどまっており、罹患率の増加が加速しています。
初期には何の症状もないことも多く、20歳を過ぎたら年に1回は必ず、定期的に自分の健康を守るためにも、ぜひ検診を受けましょう。超音波で、子宮筋腫や卵巣腫瘍などがないかもチェックしていきます。
月経以外の性器出血(とくに性交時の出血や閉経後の出血)、異常なおりものなどがありましたら、すぐにご来院ください。

子宮頸がんとは?

子宮の入り口付近の頸部に発生するがんが、子宮頸がんです。 性交渉によりHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染することが原因といわれています。

  • 30代~40代の人に多く見られ、最近では20代にも増えています。
  • 1年間に約10,000人が診断され、約3,000人の方が亡くなっています。
※次の方は子宮頸がんのリスクが高いとされています。
・早くから性経験がある
・不特定多数のセックスパートナーがいる (男性側にセックスパートナーが多数いる場合も含む)
・性体験が多い
・出産回数が多い
・喫煙者 など

子宮頸がん細胞診

子宮頸部の表面の細胞を綿棒やブラシなどの器具で採取する、とても簡単な検査です。短時間で、痛みはほとんどありません。検診を受けたことがない方も、怖がらずに気軽に受けてください。

HPV-DNA併用検診

近年の分子テクノロジーの進歩により、HPV-DNA検査が開発され、これと細胞診を併用することによって、前がん病変(がんになる前の状態)の検出に優れた、精度の高いがん検診が可能になってきました。
最近の文献でも、30歳以上の女性に対する子宮頸がん検診には、細胞診だけでなく、HPV-DNA検査を併用したほうが前がん病変の検出精度も高まり、より多くの子宮頸がんを予防できることが報告されています。子宮頸がんは予防の時代に入ったといえるでしょう。
ただ、30歳未満の女性は一過性の感染が多いため、併用検診ではなく、毎年の細胞診を受けることが推奨されています。
今後、5年に1回のHPV単独検診が導入されることが検討されていますが、個人通知制度、コールリコール制度も確立していませんし、また、子宮体がんや卵巣がんも増加傾向にあり、これらを同時にチェックする機会が失われ、受診者の不利益につながる可能性もあります。
わが国では、ワクチン接種率も低く、罹患率も高いことから、浸潤がんの見落としを減らすためにも、併用検診が推奨されます。できれば、毎年の細胞診に4年ごとのHPV検査を上乗せした検診を行うことがよいと考えています。

子宮頸がん細胞診の分類

●扁平上皮系

ベセスダ分類従来のクラス分類内容指針
NILMClass I
Class II
異常なし
炎症あり
もし結果がNILMだったら異常は認められず、定期健診のみで大丈夫です。
ASC-USClass III
Class IIIa
軽度病変の疑いHPV検査または細胞診検査(再検)
ASC-HClass IIIa
Class IIIb
高度の病変の疑い精密検査:
コルポ下生検
LSILClass IIIaHPV感染
軽度異形成
HSILClass IIIa
Class IIIb
Class IV
中等度異形成
高度異形成
上皮内がん
SCCClass V扁平上皮がん

●腺細胞系

ベセスダ分類従来のクラス分類内容指針
AGCClass III腺異形または
腺がんの疑い
精密検査:
コルポ下生検、頸管および内膜細胞診または組織診
AISClass IV上皮内腺がん
AdenocarcinomaClass V腺がん
other maligClass Vその他の悪性腫瘍精密検査:
病変検査
  • 子宮がん検診(頸部細胞診)で異常が認められた場合は、コルポ診、生検が必要となります。
精密検査(コルポ下生検)
コルポスコープという腟拡大鏡で腟内を観察し、子宮頸部に病変と思われる部位があった場合には組織の小片を採取し、病理組織検査に提出して悪性かどうかを確定します。
※コルポ下生検は予約制(月・火・木・金曜日の午前10:30)となります。会社の検診または他院でNILM、ASC-US以外で精査となった方は、午前中にお電話の上予約をお願いします。

子宮頸がん予防ワクチン

ワクチンの現状について
マスコミなどの報道による影響が強く、2013年6月以来、HPVワクチンの積極的勧奨の差し控えが続いていましたが、2022年4月より定期接種の積極的勧奨の再開とキャッチアップ接種が開始になりました。
広範囲の痛みや、手足の動かしにくさなどの症状が報告されていますが、これはHPVワクチン接種歴のない方においても同様の症状を有する方が一定数存在したことが明らかになっていて、副反応に関しては、ワクチンとの因果関係は、認められていません。約7万人を対象とした名古屋市における予防接種調査の結果では、24項目の症状について年齢補正をした結果、接種した人に有意に症状のある人が多い項目はなかったという、わが国の大規模な疫学データも公表されています。
また、世界保健機構(WHO)の安全諮問委員会(GACVS)からも、HPVワクチンの安全性に関する声明が出されています。
オーストラリアでは、25歳から29歳の年齢群においても高度異形病変の発生率が減少したことが示されています。

HPVは、全女性の約80%が一生に一度は感染していると報告があるほど、とてもありふれたウィルスです。子宮頸がんは、性交渉によって侵入するHPVが深く関係するため、性交渉の経験があるすべての女性が子宮頸がんになる可能性を持っています。
HPVワクチンには2価(16型、18型の感染を防ぐ)と4価(16型、18型、6型、11型の感染を防ぐ)、9価(16型、18型、6型、11型、31型、33型、45型、52型、58型の感染を防ぐ)があります。
子宮頸がんワクチンは、発がん性HPVすべての感染を防ぐものではありませんが、ワクチン接種により、子宮頸がんの発症を2価と4価ワクチンでは50~70%、9価ワクチンでは、80~90%予防することができます。
ワクチンは、HPV16型、18型に未感染の場合に100%近い効果があるため、優先すべきは思春期女子の高い接種率であり、現在、公費により小学6年生から高校1年生までの女子に対して接種が行われています。
25歳以上の女性についても、公的補助の対象にはなりませんが、若年女性と同等の安全性、有効性が報告されており、新たなHPVの感染予防という観点からは十分に意義があり、接種推奨年齢は45歳までとされています。
ワクチンには現在のHPV感染や病変への治療効果はありません。
しかし、過去にHPV感染やCIN病変があった場合でも、感染消失後や治療後には、次の病変予防が期待できます。
いずれも優れたワクチンであり、接種の普及を図ることが重要と考えます。

精神的負担
死への恐怖、治療への不安
子宮や卵巣を失う衝撃
家族の心配、経済的な心配
生活環境の急変
偏見との闘い
将来への不安
経済的負担
高額な治療費
生活費の捻出
休職・失業
肉体的負担
手術・治療の後遺症との闘い
リンパ浮腫(病的な足のむくみ)
排尿障害
性交渉での障害など
体力・回復力の低下
こんな思いをしないですむように検診とワクチンがあなたを守ります。

●東京都 はじめてのHPVワクチン

●練馬区 HPVワクチンの定期予防接種

子宮頸がんの原因のほぼすべてがヒトパピローマウイルス(HPV)です。
  • 正常細胞
  • 子宮頸がんワクチンで感染を予防
  • HPVに感染 自然にウイルスが排除されることが多い
  • 定期検診で早期に発見 前がん状態 自然に治ることもある
  • がん細胞 子宮頸がん

HPVはありふれたウイルスで80%以上の女性が生涯で普通に感染するといわれています。感染の機会のほとんどが性交渉によります。感染しても多くの場合は自然に排除され問題にならないのですが、中には感染が持続することがあります。感染が持続した場合、少しずつ細胞が変化していき、やがて子宮頸がんに進行します。

子宮頸がんの予防にはワクチンと検診の両方が重要です!

子宮頸がんワクチンでHPV感染を予防20歳以降に2年に1回の定期検診

以下の方は公費で子宮頸がんワクチンを接種できます。
定期接種対象者
小学校6年生~高校1年生相当の女子
キャッチアップ接種対象者
誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日の女性で過去に子宮頸がんワクチンを計3回うけていない方
公費で接種できるのは2025年3月末まで
(公費で接種を完了するには2024年9月末までに1回目の接種が必要)
9価ワクチンの接種スケジュール
1回目を15歳までに受ける場合
1回目

0ヵ月
2回目※注1

6ヵ月
1回目を15歳以降に受ける場合
1回目

0ヵ月
2回目※注2

2ヵ月
3回目※注3

6ヵ月
  • 注1)1回目から5ヵ月以上はあける。5ヵ月未満で接種した場合は3回目が必要になる。
  • 注2)1回目から1ヵ月以上はあける。
  • 注3)2回目から3ヵ月以上はあける。

新しい9価ワクチンでは原因となるHPVの80~90%を防ぐことができます。さらに子宮頸がんワクチンでは防ぎきれない型のHPVがあることやHPV感染以外の原因によるものが少数ながらあるので20歳以降の2年に1回の定期検診もかかせません。

子宮体がんとは?

子宮体部の内膜に発生するがんが、子宮体がんです。
検診は、子宮内に専用の採取器具を挿入して細胞を採取するため、子宮頸がんの検査に比べ、痛みや出血をともなう場合があります。
若い方でも、月経不順や不正出血のある方は、体がん検診を受けられたほうがよいでしょう。

  • 40~60代の人に多く診断されています。
  • 1年間に約18,000人が診断され、約2,600人の方が亡くなっています。

国立がん研究センター がん対策情報センター

ピル外来(低用量経口避妊薬・OC:Oral Contraceptives)

低用量ピルの避妊効果は、飲み忘れなければ、妊娠するケースは1年で0.3%といわれており、コンドームを正しく使用した場合の年間妊娠率が3%であるのと比べても、避妊効果が高いことがおわかりいただけると思います。
OCには、避妊効果の他にも、月経痛や月経量の軽減、月経周期の正常化、ニキビの改善、月経前症候群(PMS)の緩和など、女性にとってうれしい副効用があります。
女性は、生涯を通じて女性ホルモンとかかわり続けていきます。女性ホルモンとのかかわりの中で、上手に、QOLの高い人生を歩んでほしいと願っています。
OCについて、使用方法や種類、効用・副作用などに「興味はあるがなんとなく服用することは不安」という方が多いと思いますが、当クリニックでは、一人ひとり時間をかけてお話しさせていただきますので、どのようなことでも気軽にご相談してください。

  • 受付にて問診票に記入してOC希望の旨を伝えてください。
  • 診察をし、まず1ヵ月分のOCを処方します。
  • 副作用などの問題がなければ、次回に必要な検査を行い、ご希望により1ヵ月分から最大6ヵ月分まで処方します。
初診の場合
ピル初診料(3,000円)+ OC1ヵ月分(2,500円)
※OCは自由診療のため健康保険は適用されません。
“輝かしい自分を手に入れるために”あなたの素敵な人生を応援します!

緊急避妊ピル(ノルレボ)

欧米では、“モーニングアフターピル”という名前で広く普及しています。
性交後72時間以内であれば、ピルを服用することで、妊娠を回避できる可能性が高まります。ただし、繰り返し服用するものではありません。
「避妊に失敗したかもしれない」と思われた場合は気軽にご相談ください。
乳汁中に移行しますので、服用後24時間は授乳を避けましょう。
服用後、後日ご来院いただき、避妊方法などのカウンセリングを行います。

費用
15,000円(自費)
※緊急避妊薬には健康保険は適用されません。

ブライダルチェック

将来に明るい家庭を築いていくためには、結婚前の健康チェックが大切です。
当クリニックでは、子宮や卵巣などに問題がないかなどを超音波で確認し、子宮がん検査、乳がん検診(乳房スクリーニング)、クラミジアなどの検査、性感染症を含めた血液検査を行っています。
予約制のため、診療時間内にお電話にて予約をお願いいたします。

  • 超音波検査(子宮と卵巣の検診)
  • 子宮がん検査(頸部細胞診)
  • 乳房スクリーニング(視触診と超音波)
  • STD(淋菌・腟内一般細菌検査)
  • 血液検査(風疹抗体・梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HIV・クラミジア・貧血検査)
費用
30,000円(自費)

不妊相談

不妊に悩む方々にとって、子どもができないということは、とてもつらいことです。
不妊の原因で最も多いのは、男性不妊が30~40%、卵管因子が35%、原因の分からない機能不全は10%といわれています。ただ、卵子は加齢とともに数も減少し、質も低下していくという事実も忘れてはなりません。
当クリニックでは、ホルモン検査やタイミング指導などを主に行っています。体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)などの高度不妊治療は信頼できる不妊専門クリニックをご紹介させていただきますので、ご相談ください。

AMH検査

AMH(抗ミューラー管ホルモン)は、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。血中AMH値が原始卵胞から発育する前胞状卵胞数を反映すると考えられています。つまり、原始卵胞が少なくなってくる、すなわち卵巣予備能が低くなると、AMHの値が低くなります。その為、AMHは卵巣予備能の目安となる評価指標で不妊治療領域では近年話題になり注目されてきています。AMHは他のホルモン検査と違い月経周期のどの時期でも行える血液検査です。
卵子の数は、年齢以上に個人差が大きく、いざ子供が欲しいと思った時に卵子がいないということもあります。卵巣予備能を知ることは不妊治療がいつまでできるのかの目安にもなります。AMH値には正常値というのはありません。AMH値を年代別にみると、年齢とともに減少傾向にあり、その統計をとることでの平均値(統計値)との比較で同じ年齢層に比べ卵巣予備能が多いか少ないかを判断するということになります。
AMHの数値は、あくまで卵巣にある卵子の量の目安です。その卵が順調に育つかどうかは、年齢に一番よく相関します。卵子の老化は実年齢に比例するので、同じAMHの値であっても、年齢が高くなればなるほど、卵子の質は低下し、卵が育つのは難しくなります。
一度、卵巣予備能をチェックしてみましょう。

費用
5,000円(自費)

避妊相談

産後の母体が回復するまでは、コンドームによる避妊が適しています。
産後6週を過ぎればIUD(子宮内避妊具)も使用できます。
ピルに関しては、授乳中でも6週以後から開始できますが、母乳のみで授乳を続けるのであれば、あまりおすすめできません。
避妊法の種類には代表的なものに、コンドーム、ピル、IUD、IUS、ペッサーリー、リングなどがありますが、それぞれの長所、短所をよく理解し、自分に合った避妊法を選択しましょう。

更年期障害

更年期とは閉経前後の約10年の期間をいい、女性ホルモンの減少により、のぼせ・冷え・顔のほてり・肩こり・頭痛・めまい・イライラなどの症状が出やすくなります。「更年期かしら?」と思ったら、婦人科を訪ねてみましょう。
個人差がありますが、女性なら誰もが通る道です。治療法には、漢方療法やホルモン補充療法などがありますが、ホルモン検査など血液検査も行い、現在の状態をよく把握した上で、よいと思われる治療法を選択します。一人で悩まず、気軽に相談してください。

プラセンタ療法

プラセンタ療法とは、胎盤より抽出された有効成分を、色々な疾患の治療に使う治療法です。
滋養強壮薬、若返りの薬として珍重されており、古くはクレオパトラ、マリー・アントワネットも好んで飲用していたと言われています。抗酸化作用、抗ストレス効果があり、アンチエイジングとしても高い効果があります。当クリニックで使用しているプラセンタ治療薬は安全性、有効性の高いメルスモン(内服・注射)です。古くから使われている薬で、効果はマイルドですが、数回の注射を繰り返すうちに確実に効果が現れてきます。

プラセンタの効果
・肌がきれいになる
・疲労回復
・シミが薄くなる。
・血行促進
・肝機能が改善される。
・更年期障害による不定愁訴が改善される。
・免疫力を高める。
※効果には個人差があります。
注射について
当クリニックが用いているプラセンタ製剤はメルスモン注射薬(蛋白アミノ酸製剤)で、ふつう1回1~2アンプルを皮下に投与します。注射薬での治療を行う場合は、打ち始めは1週間に2回、これを2週間続けていただき、そのあと1週間あたり1度のペースで継続されるとより効果が早く出現し、かつ持続するとされます。効果が感じられるまでには個人差があるようですが、1回の治療で即効性を感じることはほとんどなく、ある程度プラセンタを体内に長く留めることで効果が出てきます。
また、飲むタイプのサプリメントのご用意もあります。(メルスモンプレミアムカプセル:16,000円税込)
当クリニックでは、徹底した品質管理から生まれる安全性とクオリティの高い「株式会社UTP(ユニバーサルトランセンドプランニング)」の商品を取り扱っています。

エクエル

当クリニックでは、大豆イソフラボン由来のエクオールのサプリメント「エクエル」(4,320円税込)を取り扱っております。「エクエル」はホルモン剤ではありませんが女性ホルモンに似た作用があり、更年期の症状を改善します。 乳がん術後、脳血管障害、血栓症がご心配な方も安心して服用していただけます。

●大塚製薬 エクエル

骨密度測定検査(骨塩定量測定検査)

GEヘルスケア・ジャパン(株)提供

骨塩は英語でbone mineral(ボーン・ミネラル)といい、骨中に含まれるカルシウムやリンなどの無機塩類(ミネラル)の総称です。主に骨粗鬆(こつそしょう)症の診断に用いられています。また、ホルモンのバランス異常や先天性の代謝性骨疾患による診断や治療にも使われ、病態の解明などに用いられています。
当院では2種類のエネルギーピークを持ったX線を測定箇所の骨に照射し、透過するエネルギーの減衰から骨密度を測定する精度の高いDEXA法(Dual Energy X-ray Absorptiometry)で検査を行っています。

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症では骨密度が低下し、骨が折れやすくなります。特に閉経後の女性に多い病気ですが、他にもいろいろな原因があります。日本には推定約1000万人程度の骨粗鬆症患者がいると推定されていますが、この骨粗鬆症によって年間10万人以上の人が大腿骨を骨折しているといわれています。これら骨粗鬆症に起因する骨折によって日常生活能力が低下していきます。骨粗鬆症を早期に発見することが大切です。

当クリニックの装置

GE社製のPRODIGYを導入しています。骨密度を検査する方法はいくつかありますが、当院では微量なX線を用いたDEXA法(デキサ法)にて骨密度検査を行っています。DEXA法は他の方法と比べ非常に測定精度が高いのが特徴です。測定に用いるX線はきわめて少ない量ですので、気軽に検査を受けていただくことが可能です。

検査の手順と注意事項

  • ・身長、体重を測定し着替えていただきます。
  • ・検査台に仰向けに寝ていただきます。測定中は息を止める必要はありませんが、体を動かさないようにお願いします。
  • ・検査時間は測定部位によりますが15分程度です。